ワールド・エクスプローラー [world explorer] 世界を拓く人

ドゥーガル・ディクソン&ジョン・アダムス「フューチャー・イズ・ワイルド」

ドゥーガル・ディクソン プロフィール

1947年イギリス、スコットランド生まれ。5歳のときに見た恐竜の絵をきっかけに、古生物、進化に強い関心を抱くようになる。セント・アンドリュース大学にて地質学を学び、卒業後は出版社に勤務。80年よりフリーのサイエンス・ライターとして活躍。81年、人類滅亡後の地球に暮らす生物を想像と科学的知識に基づいて書いた書籍『アフターマン』で一躍世界に名を知らしめる。『新恐竜』など恐竜についての著作も多く、『アフターマン』の続編ともいえる『マン・アフターマン』でさらにファンを増やした。ジョン・アダムスとの出会いによって、2003年『フューチャー・イズ・ワイルド』の生みの親となる。

ジョン・アダムス プロフィール

1956年生まれ。85年よりイギリスの出版社ドーリング・キンダースリー社(DK社)に勤務。91年にテレビ番組製作会社ドーリング・キンダースリー・ヴィジョンを設立。DK社より出版されたビジュアル百科シリーズ「アイ・ウィットネス」(日本では「ビジュアル博物館」として刊行)のテレビ番組化を手がける。全39本、それぞれ30分番組のTV版『アイ・ウィットネス』は世界中で高い評価を受け、日本を含む70〜80カ国で放映された。エミー賞も受賞。96年より『フューチャー・イズ・ワイルド』の構想を抱き、ドゥーガル・ディクソンをチームに引き入れる。多大な資金と放映枠の確保に奔走し、03年に完成させた。

こぼれ話: 『アフターマン』 と 『鼻行類』

ところで想像上の動物を好きな人たちにとっては、知る人ぞ知る奇書がある。ハラルト・シュテュンプケという人物の著作『鼻行類』だ。きわめて精緻に新種の哺乳類「ハナアルキ」たちの生態が記され、ちょっと読んだところではフィクションとはわからない。イラストも満載で、『フューチャー・イズ・ワイルド』と趣向が似ていないこともないのだ。ドゥーガルはこの本にインスパイアされたのだろうか?
ドゥーガル 『アフターマン』を出版した後、『鼻行類』をくれた人がいました。その本のなかに、私が考えた動物とよく似たものがあったからです。でも私はその時までこの本を知りませんでした。この本の著者も、ジョンも、私も、まったく別のところにいながら同じ方向に向かっていたのです。これも「収斂進化(しゅうれんしんか)」と言えるでしょうね。
図:ダイヤモンド社「アフターマン」より 上:サメ/左:イルカ/右:魚竜 (注・サメとイルカと古生物の魚竜は、種が違うにもかかわらず、非常によく似た流線型の体をしている。いずれも水中生活に適した体へと進化した結果である。このように、別のところから発して同じ方向へと進化してくることを収斂進化という)
上:サメ/左:イルカ/右:魚竜
【イラスト】出典:「アフターマン」(ダイヤモンド社)より
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