ドゥーガル・ディクソン&ジョン・アダムス「フューチャー・イズ・ワイルド」
2億年後、地球にはどんな動物がいるのだろう? きっと、今とはまったく違う動物たちが暮らしているはずだ。2億年前には、恐竜が地球上を支配していたのだから。――こんな壮大な時間スケールのもとで未来の動物を予測した『フューチャー・イズ・ワイルド』。テレビシリーズと書籍の原作者ドゥーガル・ディクソンとジョン・アダムスが来日して、その世界の奥をぞんぶんに見せてくれた。
取材・文:江口絵理
ゾウほどもある巨大なイカが大地をのし歩き、鋭い歯をむきだした魚が強靭な翼で空を舞う。地上最後の哺乳類はクモの家畜となり果て、カタツムリが跳躍しながら砂漠の向こうに消えていく。『フューチャー・イズ・ワイルド』で描き出された2億年後の動物たちだ。
想像を絶するその姿に、見る者はしばし唖然とするが、テレビの画面に現れた彼らの動きはまるで実在の動物そのもので、本には、動物たちの生態から食物連鎖のドラマまでが、さながら見てきたかのように詳しく書きこまれている。
それもそのはず、この動物たちはただのフィクションではない。一流の科学者が集結して、これまで地球上の生き物たちが歩んできた「進化」という道を未来へ向かって伸ばし、その先に現れるであろう動物を予測したものなのだ。
コンピューター・グラフィックスを駆使したリアルな映像と鮮やかに動物たちの姿を描き出した書籍『フューチャー・イズ・ワイルド』は、(すでにそのころ絶滅しているかもしれない)私たち人間に、未来の地球の姿を覗かせてくれるタイムマシンだ。作者はいったい、どんな人たちなのだろう。
奇才ドゥーガルと、情熱のジョン。
地質学の専門家ドゥーガル・ディクソンは、このプロジェクトのチーフ・コンサルタント。科学者たちのアイデアをとりまとめ、彼自身が動物をデザインした。本の執筆者でもある。
もう一人のキーパーソン、ジョン・アダムスはテレビのプロデューサーだ。『フューチャー・イズ・ワイルド』を企画して世に送り出し、プロジェクト・リーダーとして今も東奔西走している。
ジョン 僕が、未来の動物と地球がどんなふうに変わっていくかを描いたテレビ番組と書籍を作りたいと考え始めたのは、1996年のことです。ある時知人が、「君の考えている企画にぴったりの人がいるよ」と、ある人物を紹介してくれました。それが、24年前に『アフターマン』で名を馳せたドゥーガルだったんです。
『アフターマン』は、人類が絶滅した後の地球に暮らす生き物たちの姿を、科学的知識を背景に推測した本で、日本でも大人気となった。
ジョンは当時この本を知らなかったが、すぐにドゥーガルに連絡して自分の企画に参画してほしいと頼んだ。これが、後になって一大ムーブメントを引き起こす『フューチャー・イズ・ワイルド』の始まりだった。
プレビュー映像
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2億年後の地球で鳥に代わって空を支配する魚「オーシャンフリッシュ」

地上をのし歩く体重8トンのイカ「メガスクイド」

クモたちの家畜となった地球最後の哺乳類「ポグル」
